落合恵子
わたしたちの社会は、いまなお、「健常者」の暮らしが基準となって成立している。
そうして、多くの「健常者」は、「健常である」という現在の状態がずっと続くと信じている。
しかし、そうだろうか?
「temporarily able bodied」という英語の表現に出会ったのは、25年近く前だった。
直訳するなら、「一時的健常者」。「健常であること」こそ、むしろ一時的なものである、という意味である。
この言葉に深くうなずくわたしがいる。
この社会において、「障がい」と呼ばれるものがあるひとたちがあらゆる意味で文化的な暮らしをすること、それを約束するわたしたち自身になることは、「誰にとっても」かけがえのない暮らしのはじめの一歩となるはずだ。
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〔撮影:神ノ川智早〕