「地方創生」等の流れの中で、図書館にスポットの当たる機会が増えてきました。それとともに、図書館に求められるものも、より多様かつ高度なものとなりつつあります。そうした社会からの要請や期待に応えながら、図書館が新たな進化をとげていくには何が必要でしょうか。今回のフォーラムでは、脳科学、行政学、情報学の3つの視点から、これからの図書館の「中身」のあり方を中心に、進化の方向を探ります。
◎『今、ここからすべての場所へ―図書館のクオリア』
講師:茂木健一郎 脳科学者
時間と空間を超えて、ネットワークの所産たる書物等を媒介に、さまざまなネットワークのつなぎ手となる図書館。「今、ここ」「脳が喜ぶ」等をキーワードに、これからの時代に求められる図書館の本質を探ります。
◎『図書館と自治体政策の再生』
講師:宮脇 淳 北海道大学大学院法学研究科教授
従来の政策展開が蓄積したリスクに加え、新たな環境がもたらすリスクにも対応する中で、自治体政策をいかに再生していくか。自治体機能、地域政策、行政経営等の視点が強く求められている図書館を例に考えます。
◎『図書館という「メディア」の可能性』
講師:湯浅俊彦 立命館大学大学院文学研究科教授
情報化、多機能化、民間化等も含め図書館という「技術」が進展する中で、図書館はどこをめざしていくのか。その「中身」が根本から問われる今日、図書館という「メディア」のこれからのあり方を大胆に提起します。