~和古書を開架へ/デジタルアーカイブで世界につなぐ~
歴史ある図書館のなかには、希少価値の高い、非常に貴重な資料を多数有している図書館があります。それらの資料は「貴重書」として厳重に管理され、年に数回、特別展示としてガラスケースの中に展示される・・・という図書館も多いと思います。しかし本来、図書館の役割は、資料を保管し利用者に提供することにあるはずです。今回のフォーラムでは、多数の貴重な資料を所蔵しながら、その資料を様々な手段で利用者に提供し、利用を促している2館に焦点をあて、その運営方針についてお話いただきます。
2014年に開館した立正大学古書資料館は、江戸時代を中心とした貴重な和古書を約4万5千冊所蔵する専門図書館です。その大半を開架として利用者が自由に書架から手にとることができること、専門員による専門的なレファレンスを受付けるなど、独自の取組みが非常に注目される図書館です。
一方、西本願寺に設けられた「学寮」をはじまりとする龍谷大学は、370年というその歴史から、非常に古く貴重な資料を多数有しています。全国から来館される研究者への現物提供だけでなく、約4000冊、15万件以上の画像をデジタルアーカイブとしてWEB公開するなど、先進的な取組みもされています。
歴史ある2大学の取組み事例から、図書館における資料の保存と利用促進について考えるフォーラムを開催します。