資料の共有や人的ネットワークなど従来の枠組みにとらわれずサービスを提供している病院図書室、医学図書館、公共図書館から事例報告や取り組み、今後の展望ついてご紹介いただきます。
東邦大学習志野メディアセンターは2017年4月に健康科学部看護学科が開設され、健康科学部への対応を考慮した改修を実施されました。Group Learning室の設置、3大学(東邦大学、日本大学生産工学部図書館、千葉工業大学)横断OPAC運用、市民への図書館公開についてご講演いただきます。
次に、愛知医科大学医学情報センターと瀬戸市立図書館からは、地域住民の方の健康生活を支援する事業「めりーらいん」の活動、事業内容、課題、今後の展望についてご講演いただきます。めりーらいんとは、尾張旭市立図書館、瀬戸市立図書館、長久手市中央図書館、日進市立図書館、愛知医科大学総合学術情報センターが協力しながら、みなさんの健康生活をお手伝いする「図書館連携による健康支援事業」の愛称です。今年の5月に事業開始10周年を迎えました。
病院図書室は、医療法第22条で地域医療支援病院に設置が定められた共同施設です。いわゆるワンパーソン・ライブラリーや少人数スタッフでの運営が多い病院図書室では、司書には専門知識に加え、プレーイング・マネージャーとしての柔軟性・企画力・交渉力・実行力が必要となります。待ちの姿勢ではなく、医療チームの一員としての自覚を持って、積極的にアウトリーチすることが求められる職場です。院内だけでなく地域医療のエビデンスを高めるために、情報資源だけでなく、人的資源としての司書の生産性をどう高め、付加価値をつけることができるか。機関や地域ネットワークを有効に活用して、小規模な図書室だからこそできる実践例を提案していただきます。